イオン導入ってどうなの?
概要
イオン導入は微弱な電流を使って、通常では浸透しにくいビタミンC誘導体、
トラネキサム酸、グリシルグリシンなどの美肌成分を浸透させていきます。
肌表面にはバリア機能があり、有効成分を塗っても肌の深部まで届きませんが、
イオン導入を行うと有効成分がバリア機能を通り抜け、肌の奥深くまで届けることができます。
お肌のクリニック・形成外科・皮フ科・美容皮フ科ではレーザー治療やピーリングやなどを併用して行うことで、
効果をさらに高めることもできます。
毛穴の開き、乾燥、ニキビ、ニキビ跡、しわ、シミ、美白など、
症状に合わせた有効成分をイオン導入することによりイオン導入は様々な美容効果が期待できます。
肌にも電気が流れている
イオン導入について理解する上でヒトの肌におけるイオン(電気)の役割を理解は欠かせません。
ご存知のように私達の身体にも200マイクロアンペアほどの非常に微弱な電気が流れており、
ターンオーバー(肌の新陳代謝)などに大きく関係しています。
例えば電気風呂、電気治療で身体が楽になるのは数百ボルトの電圧をかけて体内の電気の流れ(生体電流)が
より活発になり基礎代謝が良くなるからです。要は体に流れている電気を利用したもので、イオン導入も同じ仕組みです。
肌のイオン
肌表面の表皮層は上から順に角質層、(透明層)、顆粒層、有棘(ゆうきょく)層、基底層に分類されます。
このうち角質層と顆粒層はそれぞれ陽イオン、陰イオンと別々になっています。
陽イオンが多く存在する角質層と、陰イオンが多くある顆粒層でプラスとマイナスがお互いに引き合い、
交わることでここに微弱な電流が発生し、この電流がバリアの膜となり外部からの異物の侵入を防ぎます。
ここでいう異物とは細菌はもちろん、ビタミンCやヒアルロン酸NA2などの美容成分も指します。
実は美容成分の分子が小さいと必ず肌に浸透するわけではなく、
その電流バリアも通過しなければ顆粒層よりも奥には浸透しにくくなります。
したがって、美容成分を肌内部に届けるためには電流バリアをクリアしなければなりません。
これをクリアするためにイオン導入で新たにイオンを送り込み、一時的にバリアを解放し成分を浸透させます。
イオン導入で美容成分をお肌の奥へ
美容成分にもイオンになるもの、ならないものがあります。
イオン導入とは、美容成分の陽イオンまたは陰イオンになる性質を利用して、
それと同じ種類の微小電流をイオン導入器で流すことで、
その反発力によってお肌の奥へ美容成分を届けるしくみなのです。
有名なのは、ビタミンC導入体をイオン導入でお肌の奥へ届けることです。
ビタミンC誘導体は、お肌の表皮でマイナスの電気を帯びているので、
そこに電極を当ててマイナスの微弱電流を流すと、反発しあいます。
そして、ビタミンC誘導体がお肌の奥へ進んでいくのです。
これは磁石のS極どうし、N極どうしをひっつけようとしても、
反発して離れてしまう力をイメージしていただければわかりやすいですね。
なぜ美容成分を肌の奥にまで届ける必要がある?
簡単に言うと、成分が肌奥まで浸透しないと適切に美容に作用しないからです。
例えばコラーゲンやヒアルロン酸と言った成分は分子が大きく、
本来これらがある肌奥の真皮層まで化粧品で届けることはできません。
当然これらの成分が適切なところまで届かないと美容の働きをせず、無駄に成分を消費したことになってしまいます。
コラーゲンやヒアルロン酸だけでなく、エラスチン、ビタミンC、トラネキサム酸、IGF-1などの成長因子成分も同じです。
肌表面の角質層に作用する成分ならばわざわざイオン導入を使用しなくても浸透するものも多いですが、
イオン導入を使用して適切な場所に届いて初めて、シワやたるみの改善に作用します。
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